学生時代を本を読まずに過ごしてしまったので、社会人になって初めて日本文学の面白さに気が付きました。ここ数年は、めっきり英文の本ばかり読むようになってしまいましたが、時々、気分転換に日本語の本に手を伸ばしてみます。そんなわけで、年末に日本を訪れた際に見つけたのが、谷崎潤一郎の“陰翳礼讃”。日本国内を、鉄道で西へ東へ旅をして、新旧、大小の街を訪ね、4年ぶりの実家に落ち着いたあとに、80年近く経った今でも、谷崎潤一郎の“陰翳礼讃”につくづく賛同。そして、旅行中、特に関心したのが、どこへ行っても、公衆トイレがピカピカにきれいだったこと。今回の帰国では、歳を重ねたためか、しばらく遠くに離れているためか、今まで、気にとめることのなかった美しい日本の文化を再認識することができました。
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