Friday, September 30, 2011

(31)コルビジェ アパート兼スタジオ

パリを発つ朝、最後に立ち寄ったのがコルビジェのアパート兼スタジオ。週に一度だけ一般公開されるため、前もって予約を入れておきました。エレベーターを使えないため、サービスサイドの建物を眺めつつ7階まで階段で上がっていきました。家具で仕切られたアパートはオープンでありながらとても落ち着きある快適なスペースとなっていました。アーチ型の天井が光を美しく反射し明るく広々としたスタジオは、絵の描き方の知らない自分も描きたくなるような空間が広がり、テラスからは街並みを一望することができました。コルビジェの寝室にあるベッドは窓からの景色を眺められるように異常に高く設置されてあるとのことでした。かつて、ここでコルビジェが過ごしていたことを思いつつ、1時間以上もゆっくりと巨匠の自宅を見てまわりました。
(アパート入り口)

(スタジオ)

(スタジオへからダイニングを眺める)

(8階への階段)

(ダイニング)

    

(30)コルビジェ ヴィラサヴォア

パリ郊外ポワシーにあるサヴォア邸を訪ねてきました。もちろん、建物の写真とレイアウトは既に見慣れていたため実際のスペースを体験することを非常に楽しみにやってきました。ポワシーへ来る観光客はコルビジェ目当ての建築オタクだけのようで、町の人達もとても親切にサヴォア邸への行きかたを身振りと片言の英語で示してくれました。
住宅地の一角で広大な緑に目隠しされたサヴォア邸は、想像よりも写真よりも素晴らしくラ・ロッシュ邸以上に感動させられました。門をくぐり大きな栗の木々を通りすぎ、視界が開けた芝生の上に浮かんだように白い建物が現れ、その建物の中からは、芝生と木々と美しい前庭を望むことができます。そして、有名な近代建築の5原則。ピロティ、屋上庭園、自由な平面、自由な立面、水平連続窓、全ての効率よく美しい仕上りを目の前に、今まで抱いていたモダン建築のイメージを一気に覆すこととなりました。
(門からサヴォア邸へ続く道)

(サヴォア邸概観)

(ピロティー)

(ピロティーから玄関を眺める)

(明るいキッチンの水平窓)

(青い壁に天窓からの光がきれいに反射)

(ユニークなマスターバスルーム)

(オープンスペース)

(屋上庭園からリビングを眺める)

(眺めよく快適なソラリアム)
   

Wednesday, September 28, 2011

(29)コルビジェ ヴィラ・ラ・ロッシュ

コルビジェの建築は学生時代に勉強し、理論の素晴らしさは学んだものの、写真で見る作品からは良い印象を受けたことがありませんでした。唯一訪れたことがあったのは東京にある国立西洋美術館で、がっかりした記憶だけが残っていました。そういったわけで、今回は本場のフランスにてコルビジェの素晴らしさを確かめに行くことにしました。
パリ到着後、真っ先に訪れたのはコルビジェ財団と隣接する“ヴィラ・ラ・ロッシェ邸”。閑静な住宅街の一画にある建物は写真で見慣れていたためすぐに認識することができました。中に入ってみると、小柄な自分にはちょうどよい快適なスケールでデザインされていました。そして、写真には収められないユニークで効率的な空間構成と自然光の取り入れ方に巨匠の名にふさわしい作品だとつくづく感動してしまいました。キッチンや使用人部屋など、多少時代を感じるレイアウトはあるものの、90年近く経った今でも空間の素晴らしさに変わりはありませんでした。

(コルビジェ財団へのサイン)

(奥にあるのがラ・ロッシュ邸、手前は財団があるジャンヌレ邸)

  (実際は写真より数倍も素晴らしいギャラリー)

(自然光だけで十分明るいギャラリー)

(複雑そうに見えてもシンプルな空間構成) 


  

Tuesday, September 27, 2011

(28)パリ建築観光 

パリ建築の一番のお目当てはコルビジェですが、ただ街を歩いているだけで様々な様式に出会いたくさんあるゴージャスな建物達に圧倒されてしまいました。16区の高級住宅街では、ギマールのアールヌーボーからコルビジェ等のモダンまで見比べてきました。

(コルビジェ財団付近で見つけたモダン建築のアパート前の噴水)

(コルビジェ財団付近で見つけたモダン建築)

16区にあるエクトール・ギマールの高級住宅ドア。)

(同じくギマールの高級住宅)

(たまたま通りかかったユニークな壁画。)

現代建築では、レンゾ・ピアノ&リチャード・ロジャースによるポンピドゥーセンターを見てきました。ユニークなアイディアでデザインされた建物ではありますが、概観の洗練さはアイディアほどではないようで、建物よりも、前の広場とその脇にあるユニークな噴水の方がおもしろいスペースのように思いました。
 
(ポンピドゥーセンター)

 (ポンピドゥーセンター脇の噴水)

たくさん見かけた教会の中で特にユニークだったのは、8区にあるマドレーヌ教会。ギリシャ神殿を模したネオ・クラシック様式でカトリック教会とは思えない概観で巨大な柱の群れは特に印象強く残りました。
(マドレーヌ教会のコリント式柱。) 

(教会の階段からコンコルド広場の眺め。)

 

Monday, September 26, 2011

(27)シャンゼリゼ&セーヌ川

世界で最も美しいと言われるシャンゼリゼ通りを歩きました。コンコルド広場から凱旋門を眺めるとそれほど遠く見えないのですが、3kmの道のりはかなり長かったです。凱旋門が近づくにつれ、高級ブランド店と人ごみが増していき、東寄りの公園沿いが一番心地よくロマンチックなウォーキングでした。

(コンコルド広場から凱旋門、エッフェル塔の眺め)
 
(凱旋門)

(凱旋門にてちょうど式典が行われていました。珍しかったので最前列を確保して最後まで見学してきました。)

  セーヌ川沿いに若いカップルをたくさん見かけ、自分たちもロマンチックに橋の下を歩いてみることにしました。しかし、どこからともなく漂う悪臭に耐え切れすぐに歩道へ逆戻り。フランス人の若者たちが長時間座っていられるのがかなり不思議でした。

(ノートルダム大聖堂があるシテ島の眺め)

(悪臭漂う橋の下)

(川沿いに立ち並ぶ本屋。本好きのレイはパリに来てまで、しっかり全てのスタンドをチェックしていました。)

  

Sunday, September 25, 2011

(26)フランス近代アート

オルセー美術館と、オランジェリー美術館で、フランスアートをじっくりと楽しんできました。駅舎を改装したオルセーのメインホールはかなり迫力のある空間で、そのスペースを上手に使って彫刻の展示が施されていました。メインホールの建築を楽しんだ後は、フランソワ・ポンポンの白熊の彫刻を探しに。その他、アールーヌーボーの家具、ジャック-エミール・ブランシェ作マルセル・プルーストの肖像画、ミレー作落穂拾いなど気になる作品に加え、マネ、ドガ、シスレー、セザンヌ、モネ、ルノワール、ゴーギャン、ゴッホといった印象派の作品をたくさん見ることができました。もちろん、オランジェリーでも他では見られない充実した印象派コレクションをじっくり鑑賞してきました。一昔前に、これらの今では有名な画家達がパリの街で過ごしていたことを思うととてもノスタルジックな気持ちになりました。


(ルノワール オランジェリー美術館)

(アンリ・ルソー オランジェリー美術館)

(アンリ・ルソー オランジェリー美術館)

(オルセー美術館入り口) 

 (オルセー美術館メインホール)

Saturday, September 24, 2011

(25)Laduree

パリで特に有名なお菓子屋さんラデュレを何度か通りかかりました。ベルサイユ宮殿にあるマカロンのお店では日本人女性たちがお土産をたくさん買っていました。シャンゼリゼ通りにあるお店でケーキを買いに足を運んだところ、狭い店内に長い行列が出来ていた上に、エアコンを使っていないため熱気がひどく断念してしまいました。混雑した店の雰囲気には残念でしたが、ケーキ達はとてもお洒落で美味しそうでした。
今日、先月マディソンアヴェニューにオープンしたばかりのニューヨーク支店からレイがサプライズのお菓子を買ってきてくれました。テーブルの上に乗ったラデュレの袋を見て、真っ先にケーキ?と聞くと、マカロンという答えが。ニューヨークではケーキは取り扱ってないらしく、マカロンでもうれしい反面やっぱりケーキが良かったなと。

(ラデュレシャンゼリゼ通り店の入り口)
  
 (ニューヨーク支店からのマカロン)

 

Friday, September 23, 2011

(24)ブラッスリー・リップ

唯一パリで楽しんだクラシックなディナー、老舗ブラッスリー・リップ。1880年創業、かつては著名な文学関係者も訪れたというレストランです。タイル張りの古く綺麗なインテリアに、黒ベストに白長エプロンのウェイターと、昔ながらの雰囲気を守り続けています。もちろん、メニューは全てフランス語で、ウェイターも英語はほとんど話しません。聞こえてくるのはフランス語のみでオーセンティックな一方、自分一人だったら何もオーダーできなさそうでした…..。少し早めのディナーだったため、2階窓際のテーブルに座ることができました。通り向かいのカフェに座る人達を眺めつつまずはビールとワインで乾杯。レイはスペシャルのシュークルート・リップ、自分はダックコンフィをオーダーしました。シュークルートは、豚のすね肉をやわらかくなるまで煮込んだもので骨付きででてきました。それにソーセージとじゃがいも、酢漬けのキャベツ。お肉はとてもジューシーでおいしかったものの、かなりのボリュームとこってり感に胃がもたれそうでした。ダックコンフィもこんがりと焼かれて美味しかった反面、こってりと胃に重たく、デザートをオーダーできずに。お腹いっぱいになった後は、セーヌ川沿いを歩きパリの夜景を見ながらホテルへと戻りました。
(クラシックなインテリアの店内) 

(ハウスワイン) 

(シュークルート・リップ) 

(ダックコンフィ)

(店の入り口にあるサイン) 

(ブラッスリー・リップ2階の窓席でディナーを楽しみました