コルビジェの建築は学生時代に勉強し、理論の素晴らしさは学んだものの、写真で見る作品からは良い印象を受けたことがありませんでした。唯一訪れたことがあったのは東京にある国立西洋美術館で、がっかりした記憶だけが残っていました。そういったわけで、今回は本場のフランスにてコルビジェの素晴らしさを確かめに行くことにしました。
パリ到着後、真っ先に訪れたのはコルビジェ財団と隣接する“ヴィラ・ラ・ロッシェ邸”。閑静な住宅街の一画にある建物は写真で見慣れていたためすぐに認識することができました。中に入ってみると、小柄な自分にはちょうどよい快適なスケールでデザインされていました。そして、写真には収められないユニークで効率的な空間構成と自然光の取り入れ方に巨匠の名にふさわしい作品だとつくづく感動してしまいました。キッチンや使用人部屋など、多少時代を感じるレイアウトはあるものの、90年近く経った今でも空間の素晴らしさに変わりはありませんでした。
|
(コルビジェ財団へのサイン) |
|
(奥にあるのがラ・ロッシュ邸、手前は財団があるジャンヌレ邸) |
|
(実際は写真より数倍も素晴らしいギャラリー) |
|
(自然光だけで十分明るいギャラリー) |
|
(複雑そうに見えてもシンプルな空間構成) |